• 2026年9月8日
  • 2026年9月14日

大人のADHD・ASDと二次障害|うつ病や不安障害を併発しやすい理由

「集中できずミスを繰り返してしまう」「その場の空気や暗黙のルールがつかめない」そう感じながら、気づけば涙が止まらない日が続いている。そんな経験はありませんか。

大人になってから「なんとなく人と違う」「仕事や人間関係が長続きしない」という悩みを抱えている方の中には、ADHD(注意欠如・多動症)やASD(自閉スペクトラム症)といった発達障害の特性が背景にあり、そこからうつ病や不安障害を併発しているケースが少なくありません。

今回は、大人のADHD・ASDがなぜうつ病や不安障害と併発しやすいのか、そのメカニズムと当院でのサポートについて解説します。

以下のような状態が重なっている場合、発達障害の特性と、そこから生じた二次障害が併存している可能性があります。一人で抱え込まず、当てはまる項目がないか確認してみてください。

  • 忘れ物やケアレスミスが多く、上司や同僚から繰り返し注意される
  • 会話の間や暗黙のルールがつかめず、職場や友人関係で孤立感を覚えることが多い
  • 人一倍努力しているのに評価されず、自己肯定感が下がり続けている
  • 以前は平気だった音・光・予定変更などに、強いストレスや疲労を感じるようになった
  • 気分の落ち込みや興味・関心の喪失が2週間以上続いている
  • 些細なことが気になって不安が止まらず、動悸や息苦しさを感じることがある

一つでも当てはまる項目があれば、まずはお気軽にご相談ください。

ADHD(注意欠如・多動症)は、不注意・多動性・衝動性を特徴とする神経発達症です。ASD(自閉スペクトラム症)は、対人コミュニケーションの独特さやこだわりの強さ、感覚の過敏さなどを特徴とします。子ども時代には目立たなかった特性が、就職・異動・結婚・子育てといった環境の変化をきっかけに顕在化し、大人になってから初めて診断を受ける方が増えています。診断の詳細については、当院のADHDのページや、ASD(自閉症スペクトラム)のページもあわせてご覧ください。

発達障害の特性そのものは、病気や欠陥ではありません。しかし、多数派の感覚や進め方に合わせてつくられた社会の中では、「怠けている」「ちゃんとやれ」と叱責されたり、努力しても正当に評価されなかったりする経験を重ねやすくなります。こうした経験が積み重なることで大きなストレスを抱え込み、自己肯定感が下がっていきます。

この生きづらさが引き金となって後発的に発症する精神疾患を「二次障害」と呼びます。うつ病や不安障害などの症状が前面に出ている場合、その土台にある発達障害の特性が見えにくくなることから、こうした状態は「重ね着症候群」とも呼ばれています。周囲だけでなく本人も、根本の要因に気づかないまま治療を続けているケースが少なくありません。

研究報告では、ADHDとASDの両方の診断を受けている成人のうち、生涯のいずれかの時点で双極症の診断を受けたことがある方が一定数存在することが示されています(出典)

対人関係での孤独感や疎外感、失敗体験の積み重ねから発症しやすいとされています。詳しくはうつ病のページで解説しています。

予測できない出来事や急な予定変更、対人コミュニケーションへの苦手意識から強い不安を抱えやすく、動悸・息切れ・発汗・震えといったパニック発作を伴うこともあります。詳しくは不安障害のページをご覧ください。

職場や学校での急激な環境変化がきっかけとなり、適応障害を発症することもあります。気分の波が大きい場合は躁うつ病の可能性も含めて、医師による丁寧な鑑別が必要です。

「うつ病」の診断で長期間治療を受けているものの症状が改善しない場合、背景に発達障害の特性が隠れているケースも珍しくないと、大人の発達障害を専門とする医師が指摘しています(出典)

併存している場合も多いため、一概に誤診とは言い切れません。しかし、症状の経過だけでなく、子ども時代からの特性やこれまでの生きづらさについても医師に伝えることが、より適切な治療方針を見つける手がかりになります。

当院では、丁寧な問診と必要に応じた心理検査を通じて、発達障害の特性と二次障害の両方の状態を把握したうえで、以下のような支援を行っています。

  • 症状に応じた薬物療法(うつ症状・不安症状・ADHDの特性へのアプローチ)
  • 認知行動療法などの心理療法(物事の捉え方や行動パターンの調整)
  • 職場や家庭でできる環境調整・工夫についてのアドバイス
  • 必要に応じた休職・診断書のご相談

発達障害に伴ううつ病や不安障害などの二次障害に対しては、認知行動療法が広く用いられています。物事の捉え方の癖に注目し、より現実的で前向きな考え方や行動へと段階的に整えていくことで、自己肯定感や適応力の向上を目指します。

通院による医療費の自己負担を軽減できる自立支援医療制度や、症状により働けない期間の生活を支える傷病手当金など、利用できる制度があります。傷病手当金の制度概要については全国健康保険協会(協会けんぽ)の案内もご参照ください。休職をご検討の方は、休職のページもあわせてご覧ください。

当院は東武スカイツリーライン「新越谷」駅より徒歩1分、JR武蔵野線「南越谷」駅より徒歩2分の立地にあり、精神科・心療内科として大人の発達障害とその二次障害の診療に対応しています。「うつ病だと思っていたが、実は発達障害の特性が影響しているかもしれない」「診断はついていないが、生きづらさが続いている」という方も、まずはお気軽にご相談ください。診断書の即日発行にも対応しております。

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一人で抱え込まず、ご自身の特性や生きづらさについて、まずは話を聞かせてください。

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