- 2026年5月15日
- 2026年5月26日
通院の医療費が「1 割」になる!自立支援医療制度とは?
「精神科や心療内科に通い続けたいけれど、毎月の医療費が気になる 」そんな不安を感じていませんか?
こころの病気は、短期間で治るものばかりではありません。うつ病、不安障害、統合失調症など、多くの方が数か月から数年にわたって通院を続けながら回復をめざしています。そのなかで「医療費の負担が重く、通院をためらってしまう」というお声をよく耳にします。
そのような方にぜひ知っていただきたいのが、「自立支援医療制度(精神通院医療)」です。
この制度を利用すると、通院にかかる医療費の自己負担が原則 3 割から 1 割に軽減され、さらに月額の負担に上限が設けられます。
越谷 K こころのクリニックは自立支援医療の指定医療機関です。本記事では、制度の概要から当院での申請手順まで、わかりやすくご説明します。
自立支援医療制度(精神通院医療)とは
自立支援医療制度は、精神疾患の治療のために継続的に通院が必要な方を対象に、医療費の自己負担を軽減することを目的とした公的制度です。障害者総合支援法に基づき、都道府県・政令指定都市が実施しています。
通常、健康保険を使った医療費の自己負担は「3 割」です。しかし、自立支援医療の受給者証を取得すると、指定医療機関および指定薬局での自己負担が「1 割」に引き下げられます。
さらに、世帯の所得に応じて「月額上限額」が定められているため、1 か月に何度通院しても、上限額以上の費用はかかりません。経済的な不安を取り除き、必要な治療を継続していただくことが、この制度の目的です。
対象となる疾患・症状
自立支援医療(精神通院医療)の対象となる主な疾患は以下のとおりです。
- 統合失調症
- うつ病・躁うつ病(双極性障害)
- 不安障害・パニック障害・強迫性障害
- てんかん
- 認知症等の脳機能障害
- 薬物依存症などの薬物関連障害
- 発達障害(ADHD、ASD など)
- 不眠症 など
上記に限らず、精神疾患で通院による継続的な治療が必要と医師が判断した場合に申請できます。当院で診療している疾患について詳しくは、うつ病のページや不安障害のページをご覧ください。
1 割負担の仕組みと月額上限額
1 割負担になる範囲
自立支援医療の対象となるのは、「受給者証に記載された医療機関・薬局での通院医療費」です。診察料・投薬料・訪問看護費用なども対象に含まれます。
入院医療費や他の疾患での通院費用(内科・整形外科など)は対象外ですのでご注意ください。
月額自己負担上限額(所得区分別)
月額上限額は、受診者が加入している医療保険の「世帯」単位の所得に応じて決まります。
住民票の世帯とは異なり、同じ医療保険に加入している家族が「世帯」とみなされます。

※「重度かつ継続」とは、統合失調症・うつ病・躁うつ病・てんかん・認知症等・薬物依存症などに該当し、高額な治療が継続的に必要な方が対象です。
※市町村民税課税額が 23 万 5 千円以上の世帯の方は、令和 9 年 3 月 31 日までの経過的特例措置により対象となっています。
詳しくは埼玉県の公式情報(埼玉県 自立支援医療(精神通院医療)申請者の方へ)をご参照ください。
越谷 K こころのクリニックでの申請の流れ
当院は自立支援医療の指定医療機関です。診断書の作成から受給者証取得まで、受付スタッフがサポートします。
STEP 1:担当医師にご相談
受診時に「自立支援医療の申請をしたい」とお申し出ください。医師が申請の可否を判断します。
STEP 2:受付にて手続き確認
会計時に受付スタッフが申請先の自治体の確認・必要書類のご案内・書類お渡し日のご説明をいたします。
STEP 3:診断書の作成(文書料 6,600 円)
医師が自立支援医療申請用の診断書を作成します。書類作成には約 3 週間かかります。文書料は診断書お渡し時に 6,600 円(税込)をいただきます。
STEP 4:お住まいの役所へ申請
診断書を受け取ったら、お住まいの市区町村の担当窓口(障害福祉課等)に以下の書類を提出してください。
- 自立支援医療費(精神通院)支給認定申請書
- 意見書(自立支援医療 精神通院用)=当院が作成した診断書
- 資格確認書またはマイナンバーカード(保険情報がわかるもの)
- 個人番号確認書類(マイナンバーカード、通知カードなど)
STEP 5:受給者証の交付
申請が認められると「自立支援医療受給者証」が交付されます。有効期間は 1 年間です。
翌年も利用を続けるには、有効期間満了の 3 か月前から更新申請が必要です。
※更新時は原則 2 年に 1 度だけ診断書の添付が必要です。2 年目は診断書なしで更新できます。
受給者証を取得したら
受給者証が交付されたら、受診のたびに以下をご持参ください。
- 自立支援医療受給者証
- 自己負担上限額管理票(自己負担額のある方に交付)
- 資格確認書またはマイナンバーカード
受給者証に記載された「指定医療機関・指定薬局」でのみ 1 割負担が適用されます。他の医療機関での受診には適用されません。医療機関を変更する場合は、事前に市区町村窓口での手続きが必要です。
なお、埼玉県では 2026 年 2 月 9 日より、マイナンバーカードを受給者証として利用できる仕組みが始まりました。紙の受給者証も引き続き有効ですので、切り替えは任意です。
よくある質問(Q&A)
Q. 申請中の期間は通常の 3 割負担ですか?
はい、受給者証が交付されるまでの期間は通常の自己負担割合での受診になります。申請書の控えをご持参いただければ、後日調整できる場合もありますので、受付スタッフにご相談ください。
Q. 家族が別の保険に入っている場合、世帯の範囲はどうなりますか?
自立支援医療における「世帯」は住民票の世帯ではなく、「同じ医療保険(健康保険)に加入している家族」が単位となります。例えば、ご本人が国民健康保険、配偶者が会社の健康保険に加入している場合は、それぞれ別世帯として計算されます。
Q. 薬局でも 1 割負担になりますか?
なります。受給者証に記載された指定薬局での調剤費も 1 割負担の対象です。当院の近隣薬局も指定を受けていますので、受付にご確認ください。
Q. 精神障害者保健福祉手帳と同時に申請できますか?
はい、可能です。自立支援医療と精神障害者保健福祉手帳の申請を同時に行うことができます。同時申請の場合、手帳用診断書があれば自立支援医療の診断書を省略できる場合があります。
精神障害者保健福祉手帳について詳しくは、当院の支援制度ページをご覧ください。
一人で抱え込まないでください
こころの病気は、適切な治療を継続することがもっとも大切です。「お金の心配で通院をやめてしまった」「受診をためらっていた」という方に、この制度が少しでもお役に立てれば幸いです。
自立支援医療の申請手続きについて、ご不明な点があれば受付スタッフにお気軽にお声がけください。はじめての受診の方も、WEB 予約からスムーズにご予約いただけます。
はじめて受診される方は初診の方へのページもあわせてご覧ください。