• 2026年6月5日
  • 2026年6月2日

気分の波が気になる方へ|躁うつ病のサインをチェック

「最近、気分が極端に高いときと、どん底まで落ちるときを繰り返している気がする」「ひどく落ち込んでいると思ったら、急に元気になって眠れないのに活動的になる」 そんな気分の波を感じていませんか?

それは単なる「気分のムラ」ではなく、躁うつ病(双極性障害)のサインかもしれません。
躁うつ病は 100 人に 1 人程度が発症するといわれる病気ですが、躁状態のときは本人が病気だと気づきにくいため、診断が遅れやすいという特徴があります。

このページでは、躁うつ病の主なサインや症状のチェックリスト、うつ病との違い、治療法、受診の流れをわかりやすくご説明します。少しでも気になることがあれば、ひとりで抱え込まずにご相談ください。

躁うつ病(双極性障害)は、気分が著しく高まる「躁状態」と、気分が落ち込む「抑うつ状態」を繰り返す精神疾患です。名前が似ていることからうつ病と混同されがちですが、まったく異なる病気であり、治療法も異なります。

躁状態では、睡眠をほとんどとらなくても活動的でいられたり、気が大きくなって衝動的な行動に出たりすることがあります。一方の抑うつ状態では、うつ病と同様に無気力・意欲低下・悲観的な思考が現れます。

躁うつ病はⅠ型とⅡ型に分類されます。Ⅰ型は完全な躁状態を伴い日常生活に大きな支障をきたします。Ⅱ型は軽い躁状態(軽躁状態)にとどまりますが、抑うつ状態は深刻なことが多く、見過ごされやすいのが課題です。

詳しくは当院の躁うつ病のページもご覧ください

躁うつ病とうつ病は、抑うつ状態の症状が非常によく似ているため、区別が難しいことがあります。しかし、治療方針は大きく異なります。

うつ病の治療では抗うつ薬が用いられますが、躁うつ病に誤って抗うつ薬を使用すると、急激に躁状態を引き起こすリスクがあります。そのため、躁うつ病には気分安定薬(リチウムなど)が中心的に使用されます。

「以前にも似た症状があった」「気分が高ぶって眠れないほど活動的になることがある」という経験がある場合は、躁うつ病の可能性を念頭に置いたうえで専門医に相談することが大切です。

なお、うつ状態だけを経験している場合はうつ病のページも参考にしてください

以下は、躁状態・抑うつ状態それぞれの代表的なサインです。あくまで参考程度にご覧いただき、気になる項目がある場合は専門医へご相談ください。

  • 睡眠時間がいつもより 2 時間以上短いのに、元気で疲れを感じない
  • 根拠のない自信にあふれ、何でもできると感じる
  • 話すスピードが速くなり、人の話をさえぎって話し続けてしまう
  • 次々とアイデアが浮かんで頭の中が止まらない
  • 衝動的に高額な買い物をしたり、無謀な計画を立てたりする
  • 性的な関心が高まったり、社会的に問題のある行動をとったりする
  • 自分に特別な能力があるという考え(誇大妄想)が生じることがある
  • ほとんど一日中気分が落ち込み、憂うつな状態が続く
  • これまで楽しんでいたことに興味・喜びを感じられない
  • 食欲の著しい増減、または体重の変化がある
  • 眠れない、または眠りすぎてしまう
  • 疲れやすく、体がだるい
  • 集中力や判断力が低下する
  • 自責感が強く、悲観的な考えが浮かぶ
  • 死にたい、消えたいという気持ちになることがある

上記のサインがあるからといって必ずしも躁うつ病というわけではありませんが、これらの波が繰り返し現れる場合は、ぜひ専門医への相談を検討してください。

躁うつ病の明確な原因はまだ解明されていませんが、うつ病と比べて遺伝的な要素が強いとされています。家族に双極性障害や他の精神疾患の方がいる場合、発症リスクがやや高まるとされています。

加えて、過度のストレスや睡眠不足、過労、身体的な疾患なども発症・再発のきっかけになることがあります。発症は 20〜30 代に多く見られますが、どの年代にも起こりうる病気です。

双極性障害の治療の中心は薬物療法です。主に使用されるのは「気分安定薬」と呼ばれる種類の薬で、気分の大きな波を安定させる効果があります。

  • リチウム(炭酸リチウム):躁状態・うつ状態の双方に効果が期待できる代表的な薬
  • バルプロ酸:特に躁状態に有効な抗てんかん薬
  • カルバマゼピン:急速交代型に有効とされる
  • 非定型抗精神病薬:躁状態が強い場合に補助的に使用

これらの薬は血中濃度のモニタリングが必要なものもあり、定期的な採血検査を行いながら慎重に管理します。自己判断での減薬・中止は再発につながるため、必ず医師と相談してください。

薬物療法と並行して、認知行動療法などの心理療法も双極性障害の重要な治療の柱です。気分の波に気づく力を養い、躁状態やうつ状態のサインを早めにキャッチする「セルフモニタリング」を学ぶことで、再発防止に役立てます。

双極性障害は自然に治る病気ではありませんが、適切な治療を続けることで安定した生活を送ることは十分に可能です。当院では患者さまひとりひとりのライフスタイルに合わせた治療方針を一緒に考えていきます。

なお、気分の波とともに「眠れない」というお悩みも多く見られます。睡眠の問題については不眠症のページ睡眠外来もあわせてご覧ください。

躁うつ病は、適切な治療を行わずに放置すると、症状が繰り返すたびにエピソードの間隔が短くなり、最終的には「急速交代型」と呼ばれる状態になることがあります。急速交代型になると薬が効きにくくなり、治療が難しくなります。

また、抑うつ状態のときは希死念慮(死にたいという気持ち)が強まる傾向があり、早期に適切なサポートを受けることが非常に重要です。

「もしかして躁うつ病かも?」と感じたら、まずは当院の初診の方へのページをご確認のうえ、お気軽にご予約ください。

双極性障害のように継続的な通院治療が必要な精神疾患の場合、「自立支援医療制度(精神通院医療)」を利用することで、医療費の自己負担を通常の 3 割から 1 割に軽減できます。
さらに所得に応じた月額の上限も設けられており、経済的な負担を大きく抑えることができます。

詳しくは自立支援医療制度のページをご覧ください。当院ではご希望の方に申請書類の作成サポートを行っています。

また、精神疾患を持つ方が取得できる「精神障害者保健福祉手帳」については精神障害者保健福祉手帳をご参照ください。公共料金の割引や税控除など、さまざまな支援を受けることができます。

治療に専念するために休職が必要な場合、健康保険に加入している方であれば傷病手当金を受け取ることができます。給与の約 2/3 が最長 1 年 6 か月間支給されます。
制度の詳細は全国健康保険協会(協会けんぽ)をご確認ください。当院では診断書の発行もサポートしております。休職・傷病手当金サポートについてはこちらをご覧ください。

越谷 K こころのクリニックは、新越谷駅より徒歩 1 分(JR 南越谷駅より徒歩 2 分)の心療内科・精神科です。患者さまひとりひとりに丁寧に向き合い、双極性障害の診断から治療、支援制度の活用まで一貫してサポートします。

  • WEB 予約のみ受付(お電話での予約は承っておりません)
  • 土曜・祝日も診療(10:00〜19:00、休憩なし)
  • 診断書の即日発行にも対応
  • 自立支援医療制度・傷病手当金などの書類サポート
  • 月曜〜金曜 10:00〜14:00 / 15:00〜19:00

「気分の波が気になる」「もしかしたら躁うつ病かも?」と感じたら、ひとりで抱え込まずにご相談ください。早めの受診が回復への第一歩です。

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